北海道遠征登山第6弾
2009年7月16日・17日 石狩岳音更山縦走登山 たまらん大展望を満喫 の模様です



[プロローグ]
前日の天気予報では十勝地方の天気が良く、大雪山周辺の予報がかんばしくない為
予てから行きたかった石狩岳を先送り、日高山脈は十勝幌尻岳へ登ろうという事になった。

朝3時層雲峡のキャンプ場で起床
先日の伏美岳の時と同様、国道273号で遠路帯広方面へ、4時頃出発する。

1時間ほどで「道の駅ピア21しほろ」に着くと、天気予報の更新時間なので携帯サイトでチェック
とどうだ、思ったより天候の回復が早いようで、明日の大雪山周辺の天気予報が好転しているのだ。

暫しの葛藤の後、「戻って石狩連峰へ入ろう」という事に決定。
まったく、朝3時から起きてごくろうな事である。相変わらず天気予報に振り回される僕等であった。

大雪山の中でも「東大雪」と呼ばれる山域に位置する、石狩岳音更山などからなる石狩連峰
是非登ってみたいと思っていたのだが、なかなか天候が安定せず
テント場ブヨ沼での敗退、準備段階での敗退も含めると、3度敗退しており未だ歩いていなかった。

いったん層雲峡のキャンプ場まで戻ると、雨は止んでいるのだが風が強い。
気圧の谷の通過に伴い、前日から荒れ気味の天候だったのが、夕方からは風も弱まるらしいとの事。

11時更新の天気予報でも「今日は曇り後晴れ」・「明日は晴れ時々曇り」なので
石狩連峰へ入る事を改めて決定する。

70リットルザックへ幕営装備を積めると12時30分頃出発、途中層雲峡のセイコーマートで飯を食い
1時40分頃、大雪湖側のユニ石狩岳登山口へ着く。

にしてもとても風が強い。上空を見ても雲の流れがメチャメチャ速いのが分かる。
非っ常~~~~~~~~~に山に入りたくない天候である。
で、ここで躊躇 「行くべきか、行かざるべきか」 友人Pとお互い黙って考え込む。

夕方になれば風も弱まる予報も出ている。かなり面倒ではあるが今行かずしていつ行くのだ。
という事で午後2時30分、テンションの低い状態で出発したのだった。

[1日目]
ユニ石狩川の水量が非常に多い。ここ最近の大雨の影響だろう。
まず緩斜面の樹林帯でゆっくり高度を上げていく。
場所によって風が強いところと、全く吹いていない所があるが、稜線部はどうなっているのだろうか。

30分ほどで沢沿いのロックガーデンへ、幕営装備という事もあり慎重にバランスを取り歩いて行く。
ロックガーデンを過ぎるとハイマツ帯、ここをいったん登りきると4時頃「十石峠」へ出た。

十石への上りよりユニ石狩岳
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昨日からの風で空が澄んでおり、風景がとても鮮明だ。
直ぐ近くに、雲を被ったニペソツ山ウペペサンケ山が、広大な樹林原野の只中、そこに在る。
遠く日高山脈・阿寒岳も望め、身が清まるような素晴らしい風景だ。
心配していた風も思ったより強くなく一安心である。やっぱり来て良かった・・・・・

十石峠辺りより石狩連峰方面
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ここから1時間ほどのハイマツ帯のアップダウンで、ブヨ沼手前の小ピークに到着。
さきほどまで被っていた雲も取れ、ニペソツの尖った山頂部がくっきり見えている。 きれいだ・・・

小ピークからニペソツ山・ウペペサンケ山
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昨年来た時は、張り出すハイマツのトンネルをくぐって進んだものだったが
今年は枝を切り整備したようで、ここまでは非常に歩きやすい。

更に5分ほど下ると今夜の幕営地「ブヨ沼」に着く。ここ幕営可能スペースが狭く、2~3張がやっとだ。
この日は誰も居ない為僕らが占領 各々テントを張ってしまうともう6時過ぎであった。

ようやく治まったと思った風が再び吹き始め、時折テントを激しく揺さぶる。
夕食を済まし友人Pのテントで静かに酒を飲むと、8時30頃明日の快晴を祈りつつ就寝した。


[2日目]
夜11時30頃、Pが小便に立つ音で目が覚める。
で、再び眠ろうと思ったら何やら物音がするのだ。
「ざっ ざっ ざっ ざっ ざっ」 「がさっ がさっ がさっ がさっ がさっ」 んっ・・・・? なんの音だ?

何やら硬いもので地面を踏みしめるような足音と、盛んにササを揺らすような音が聞こえる。
キツネではないな  っという事はまさかか!!!  いやっ まさかそんな事はないだろう!!

熊撃退スプレーを握り締めると、まんじりともせずテント内で硬直する。
かなりしつこく周辺をウロウロしているようで、いつまでも何かが動く物音が聞こえるのだ。

15分ほどもそういう状況が続いただろうか? ようやく去って行ったようで物音が消えた。
完全に目が覚めてしまい眠る事ができないでいると、隣のPのテントからは「いびき」が聞こえる。
「なんて能天気なやつだ!!!」 っと思いつつ、うつらうつら 再び3時前には目覚めてしまった。
(後でPに聞いた所、この物音の正体は鹿だったらしい。
それを知っていたPはどうりでいびきをかいて寝ていた筈だ。)

外へ出て空を見上げて見ると星がでている。 「頼む、このまま晴れてくれ!!」 っと切に願う。
湯を沸かし先ずはコーヒーで体を温め、アルファ米五目飯を食ってしまうとテント撤収を開始。

ユニ石狩岳の方の空が赤くなり始め、良い感じになってきた。
っと思ったら薄っすらガスが昇り始めてくるではないか!! また敗退してしまうのか??

携帯トイレで大便を済ますと(こういう時に限ってなぜこんなに出るのか!!!)
5時頃撤収完了、簡易ナップザックに必要なものを詰めると、ブヨ沢へ下り水を汲む。

とりあえず天気予報を確認したいのだが当然携帯電話は圏外
ラジオも6時前にならないと天気予報をやらない為まず前進し、6時前になったら天気予報を聴こう
という事で、70㍑ザックに詰めた幕営装備一式をデポすると、5時30頃ブヨ沼を出発した。

まずはハイマツ帯をゆっくり登り高度を上げていく。
どうやら心配していたガスも一時的なものだったようで、朝の凛とした空気が心地良い。

高度を上げ視界が開けてくると、ニペソツ山、これから目指す石狩岳の堂々とした姿などが
昨日からの澄んだ空に鮮明に映え、一気に気分が高まってくる。

ブヨ沼からの上りより石狩岳
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朝陽浴びるニペソツ山・ウペペサンケ山
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その美しい風景に独り 「たまらんっ・・」「たまらんっ・・」とつぶやきつつ、幸せに浸り上っていくと
5時50分頃、音更山手前の小ピークに最高潮のテンションで立つ。

全方向360度、何処を眺めても素晴らしい・・・・・・・・・・
眼前には石狩岳・音更山の貫禄のある山体が、南には深い樹林原野を抱えるニペソツ山が
北にはニセイカウシュッペ・丸山など北大雪の山々が逆光に連なり、屏風絵の様である。

小ピークより音更山を仰ぐ
ishikaridake2009_9_13_005.jpg

屏風絵の北大雪山方面
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風景に見とれつつラジオの天気予報を聴くと「日中晴れ」の予報が もう迷う事はない。
気持ちも新たに、とりあえず音更山を目指し出発だ。

いったんコルまで下り高度を下げると
音更山山頂へ向け、ガレ気味路面のハイマツの尾根をほぼ直登でぐんぐん高度を上げていく。

音更への上りより石狩岳
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斜面が緩やかになる頃には礫地となり
山頂に近づくにつれ徐々に前方の視界が開けてくると、ここで「表大雪」の山塊がようやく姿を現す。
旭岳白雲岳お鉢平周辺の山々高根ケ原が、雪渓模様も美しく鮮やかに鎮座している。

山頂に近づき更に視界が開けると、トムラウシ山十勝連峰までも望まれ
「ぅお~~  すっげ~~~~!!」 なんて歓声を上げている内に、7時頃音更山山頂へ着く。

音更山直下より表大雪の山々
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凄い風景だ
旭岳・高根ケ原・トムラウシ・十勝連峰と連なる表大雪の山々を一望の下である。
これほど近距離で表大雪の主要な山々を望める山は、石狩連峰以外無いのではないだろうか。

そして圧巻は、眼前に展開する石狩岳の姿である。
懐の深い堂々とした威厳あるその山体は、大雪山の中でもひときわ存在感あるものだと思う。
背後にそびえるニペソツ山との対比がとっても絵になる。

音更山山頂より威厳ある石狩岳
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ここでも最高潮のテンション、幸せに浸りつつ景色を堪能する、 来た甲斐があったなあ・・・・
さあ、石狩岳へ楽しい散歩を続けよう!!
まずはロックガーデンを暫く下るとハイマツ帯
最低コルの手前にツガザクラが咲いており、陽の光を浴びキラキラ光っている。

キラキラ光るエゾノツガザクラ
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左手からシュナイダーコースが合流してくると、石狩岳山頂へ向け最後の上りが始まる。急な直登だが斜面にはチシマノキンバイハクサンイチゲチングルマなどが彩りを沿え、良い励みとなる。
石狩連峰に花は期待していなかったのだが、どうしてなかなか良いではないか!

斜面に咲くチシマノキンバイ
ishikaridake2009_9_13_012.jpg

最後まで斜度緩む事なく登りきると9時過ぎ、石狩岳山頂に立つ。

ここもやはり表大雪山の眺望が素晴らしい。
音更山から多少南下した為、よりトムラウシ山十勝連峰が近くに感じられる。

石狩岳山頂よりトムラウシ・十勝連峰方面ishikaridake2009_9_13_013.jpg

山頂木杭から少し南下、1967mピーク(石狩岳山頂部より高い!)まで来ると
小石狩岳川上岳・ニペの耳などが見え、沼ノ原方面へと足跡が続いているのが分かる。

暫くぼけ~~っと風景に耽溺していると
だんだんとガスが沸き始めてきて、ニペソツ山などは完全にその山頂部を覆われてしまった。
まだ9時過ぎだと言うのに、ガス上がるの早いなあ~~~~。

1967mピーク辺りより川上岳・ニペの耳方面
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まあ、 石狩岳山頂まで続いてくれた快晴の天気に、なにより感謝・感謝である。
過去3度の敗退を全て帳消しにしてくれる
素晴らしい風景の数々と出会う事ができて最っ高だったなあ~~~~~~  ありがとう!

っとここで安心してはいけない。  そう、まだ長い下りが僕らを待っている。
で、10時過ぎまで風景を十分堪能・満足した後、下山を開始する事とした。

あとは来た道を引き返すと、ブヨ沼で70リットルザックを回収・背負い、2時30分頃登山口へ戻った。



僕らがブヨ沼に泊まった日、トムラウシ山・美瑛岳で合計10人が亡くなる遭難が発生していた。
気圧の谷の通過に伴うおりからの暴風で動けなくなり、低体温症になったとの事だ。

石狩岳登頂当日、トムラウシ山周辺では捜索の為か、多くのヘリコプターが飛んでいた。
ラジオで遭難の事実を知っていた僕らは、暗澹たる思いでただそれを眺めた。

山頂で僕が味わった幸せな想い・目の前に広がるどこまでも清々しい山岳風景に
昨日大雪山を覆った厳しい自然との対比を感じずにはいられなかった。


北海道の写真コチラからどうぞ



[データ]

 登山日  2009年7月16日・17日
 入 山  16日午後2時30分
 下 山  17日午後2時30分
 人 数  2人
 服 装  行動時:半そでシャツ 夏用ズボン
       就寝時:厚手の下着 長袖シャツ 襟付きフリース


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